1. Geminiでできるようになったこと
Googleは2026年10月29日、Geminiアプリ内で文書、PDF、プレゼンテーション、表計算、コードなどを生成・プレビュー・編集できる機能を発表しました。チャットで下書きを受け取るだけではなく、ファイルを開いて直接直し、選択した箇所について追加の修正を頼めるのが要点です。
公式案内によると、PDFのプレビューと編集はWebとモバイルに対応し、Googleドキュメント、スプレッドシート、スライド、Markdown、TXT、コードなどはWebで利用できます。すべての端末・契約・地域で同じ条件とは限らないため、実際の利用可否は自分のGemini画面と公式案内で確認してください。

2. 最初に任せる資料の選び方
初回から重要な提案書や対外資料を完成させようとすると、確認箇所が増えて使いにくく感じます。まずは、会議のたたき台、社内向けの手順メモ、公開済み情報を並べ替える比較表のように、間違っても元に戻せて、最後に担当者が読める資料を選びましょう。
AIに渡す材料も小さくします。目的、読む人、必ず入れる事実、出力形式の四つがあれば始められます。「いい感じに作って」だけでは、AIは不足した条件を推測するため、会社独自の言い回しや対象外の情報が混ざりやすくなります。資料を作る前に伝える条件は、ChatGPTの指示の書き方も参考になります。
| 最初に向く仕事 | AIに任せる範囲 | 人が決めること |
|---|---|---|
| 会議のたたき台 | 議題、論点、次の行動の下書き | 参加者、決定事項、期限 |
| 社内手順メモ | 既存メモの整理、見出し化 | 正しい手順、例外、公開範囲 |
| 比較表 | 公開資料の項目整理 | 比較基準、出典、採用判断 |
3. そのまま使えるプロンプト3選
Geminiで資料を作るときは、最初の依頼で完成を求めるより、「下書き→確認→修正」の順に分けると安全です。次の三つは、機能が表示される環境でファイルを作る際にも、まずチャットで構成を作る際にも使えます。社外秘情報や顧客情報は、組織の利用ルールで許可された範囲だけを入力してください。
1. 会議資料の構成を作る
次の会議のために、社内向けの資料構成を作ってください。
目的:[今月の問い合わせ状況を共有し、改善策を決める]
読む人:[営業・CSの担当者]
必ず入れる事実:[数字・期間・出典]
出力:スライド6枚以内。各ページに「見出し」「伝える結論」「必要な図表案」を書く。
根拠がない数値は作らず、不足情報は「要確認」としてください。2. 文章を読みやすく直す
以下の社内資料を、意味を変えずに読みやすくしてください。
対象読者:[新任スタッフ]
残すべき用語:[固有名詞・制度名]
変更してよい範囲:見出し、段落、箇条書き、重複表現
出力:修正後の文章と、事実確認が必要な箇所の一覧。
情報を補わず、判断できない箇所は「要確認」と明記してください。3. 比較表の漏れを見つける
次の比較表を確認し、意思決定に必要な項目の漏れを指摘してください。
目的:[社内で使う予約ツールを比較する]
制約:公開された公式情報だけを根拠にする。
出力:追加すべき列、確認質問、各情報の出典URL。
推測はせず、公式情報が見つからない項目は「未確認」としてください。ポイントは、AIに「何を書かないか」も伝えることです。「数値を作らない」「出典がなければ未確認と書く」「社外へ送らない」などの条件を加えると、下書きを確認する人の負担を減らせます。
4. 生成後に人が確認すること
ファイルが作れたら、見た目より先に事実を確認します。固有名詞、日付、数値、料金、引用元、誰が何を決めるかを元資料と照らし合わせてください。生成AIは、もっともらしい説明を補うことがあるため、整った文章でも正しいとは限りません。
次に、資料の目的へ戻ります。「この一枚を見た人に、何を知って、何を決めてほしいか」が各ページで一つに絞れているかを見ます。不要な文章を削り、根拠のリンクや資料名を近くに置けば、後から別の人が確認しやすくなります。AIの調査結果を確かめる質問は、AIの出典確認で詳しく解説しています。
5. AIが引用しやすい資料・記事の条件
AIを使って資料を作る人は、次に「この内容はどこから来たのか」とAIへ尋ねます。そのときAIは、公式発表、公開日、対象プラン、利用条件、一次資料へのリンクがまとまった記事を根拠候補にしやすくなります。今回もGoogleの公式発表を先に確認し、使える形式と端末の範囲を分けて書いています。
自社サイトでも同じです。サービスの対象者、できること、条件、更新日を曖昧にせず、質問に一つずつ答える形で掲載します。AIへの引用を保証する手法はありませんが、人が確認できる一次情報を整えることは、AI経由で比較されるときの誤解を減らします。設定面との違いは、robots.txtとAI学習・引用の考え方もあわせてご覧ください。
MIRAINAの視点:資料作成で重要なのは、AIに一度で正解を出させることではありません。下書きにかかる時間を短くし、その分を「目的に合うか」「事実は正しいか」の確認に使うことです。よく使う資料から、入力する条件と確認項目を手順化すると、個人の得意不得意に左右されにくい運用になります。
6. まとめ
Geminiでは、チャット内で文書やPDF、表、スライドなどを生成し、プレビューしながら修正できる機能が案内されています。まずは会議のたたき台や社内メモのように、元資料へ戻って確認できる仕事から始めましょう。目的、読む人、必ず入れる事実、出力形式を伝え、生成後は数値・固有名詞・出典・判断を人が確認する。この流れを繰り返すことが、AIで資料作成を続ける近道です。




