1. Tasks・Schedules・Skillsの違い
Googleは、Gemini Sparkの3要素をwhat・when・howで説明しています。Taskは達成したい仕事、ScheduleはTaskを実行する時刻や条件、Skillは再利用する手順・判断基準です。さらにConnected Appsが「どの情報・操作を使うか」、人の承認が「どこでAIを止めるか」を決めます。
| 要素 | 設計する問い | 営業フォローの例 |
|---|---|---|
| Task | 何を完了させるか | 停滞案件と返信案を整理する |
| Schedule | いつ・何をきっかけに動くか | 毎週月曜8時30分 |
| Skill | どの手順・基準を守るか | 案件分類、文体、禁止表現 |
| Connected Apps | どのデータと操作を使うか | Gmail、Calendar、Sheets |
| Human approval | どこで人へ戻すか | メール送信と案件更新の前 |
毎回変わるゴールはTaskへ、再利用したいノウハウはSkillへ、繰り返し条件はScheduleへ分けます。これにより、文体だけ変える、実行曜日だけ変える、対象顧客だけ変えるといった修正が容易になります。
2. 3要素を組み合わせる流れ
最初にTaskを1回手動で実行し、期待する成果物が作れるか確認します。次に、人が修正した判断基準と形式をSkillへ切り出します。最後に、同じ仕事を繰り返す必要がある場合だけScheduleを追加します。最初から自動実行すると、誤った指示を繰り返す恐れがあります。
- Step 01手動Taskでゴールを検証
- Step 02修正点をSkillへ定型化
- Step 03必要アプリと対象を限定
- Step 04承認点と停止条件を設定
- Step 05Scheduleで繰り返す
自動化は最後。正しいTaskとSkillを確認してからScheduleを追加します。
3. 業務を分解する設計シート
自動化候補を見つけたら、次の7項目を1枚にまとめます。目的、開始条件、入力、手順、成果物、承認点、例外です。「誰かが普段やっている順番」をそのまま写すのではなく、判断に必要な根拠と、失敗時に止める条件を書きます。
| 欄 | 記入する内容 |
|---|---|
| 目的 | 誰が何を判断できれば完了か |
| 開始条件 | 手動、時刻、メール、話題の変化 |
| 入力 | アプリ、フォルダ、期間、対象 |
| 手順 | 抽出、照合、分類、作成の順番 |
| 成果物 | 表、Doc、下書き、通知など |
| 承認点 | 送信、削除、共有、購入、確定 |
| 例外 | 情報不足、重複、矛盾、失敗時の停止 |
MIRAINAの視点では、業務時間だけでなく、誤りが起きたときの影響と、正解を人が確認できるかで優先順位を決めます。短時間でも頻度が高く、形式が揺れ、低リスクな仕事は良い候補です。逆に支払い、契約確定、人事評価は、自動実行より判断材料の整理までに留めます。
4. 営業フォローの完成例
Task
過去7日間の顧客連絡を確認し、3営業日以上返信がない案件、次回予定が未登録の案件、期限を過ぎた案件を整理し、返信案と次の行動を作る。
Schedule
毎週月曜8時30分に実行する。祝日の場合は次の営業日へ繰り越す。同じメールを前週と重複して処理しない。
Skill
顧客名・最終接触日・相談内容・確定事項・未確定事項を抽出する。返信は丁寧な日本語、300字以内。料金、納期、契約条件は資料に根拠がなければ確定しない。
Appsと承認
Gmail・Calendar・Sheetsを連携し、指定ラベルと台帳だけを対象にする。Sheetへの新規行とメール下書きまでは許可し、送信、既存データ上書き、案件ステータス変更は営業責任者の承認後に行う。
5. よくある失敗と改善方法
第一の失敗は、Taskに会社の全ルールを書き込み、毎回修正することです。共通ルールはSkillへ切り出します。第二は、1回も試さずScheduleを設定することです。最低3つの正常例と、情報不足・重複・矛盾の例外で手動テストします。
第三は、Connected Appsを広く接続し、対象範囲を指定しないことです。フォルダ、ラベル、期間、顧客を絞ります。第四は、送信や削除まで「全部自動化」することです。外部へ影響する操作は承認を残します。第五は、成功指標が時間削減だけであることです。完了率、誤り率、修正時間、介入率、停止件数を合わせて見ます。
運用開始後は、Task名、所有者、使うSkill、Schedule、Connected Apps、承認者、最終見直し日を台帳にします。担当者が退職しても誰が止めるか分かる状態が、AIエージェント運用の最低条件です。
6. まとめ
Gemini Sparkでは、Taskが「何を」、Scheduleが「いつ」、Skillが「どう」を担当します。Connected Appsと人の承認を加え、手動Task→Skill化→対象限定→承認設定→Scheduleの順に組み立てると、修正可能で監督しやすい業務自動化になります。
MIRAINAのGemini Spark活用研修は、1回90〜120分・5万円です。自社の業務を設計シートへ分解し、Tasks・Schedules・Skills・アプリ連携を1つの安全な流れにします。




