2026.09.20 公開 業務自動化 / 自社事例

【自社事例】新規クライアント契約後のプロジェクト環境構築を自動化し、
1社あたり30分を実質0分に。

新規クライアント契約後のプロジェクト環境構築を自動化した自社事例のメインビジュアル
事例概要

新規クライアント様との契約開始時に発生する初期セットアップを自動化した自社事例です。従来は契約のたびに、Google Drive内のフォルダ作成、プロジェクト管理シートの作成、各種管理用ファイルの複製、テンプレート内の会社名の書き換えといった作業を手作業で行っており、1社あたり約30分を要していました。クライアント企業名を入力するだけで、必要な環境一式が自動生成される仕組みを構築した結果、この初期セットアップ作業は実質0分に。契約後すぐにプロジェクトを開始できる状態を実現しました。

DATA

対象業務について

項目 内容
対象 MIRAINA(自社事例)
対象業務 新規契約後のプロジェクト初期セットアップ
生成物 Google Drive専用フォルダ / プロジェクト管理シート / 各種管理用ファイル・ドキュメント
トリガー クライアント企業名の入力のみ

初期セットアップは「契約直後の、最も早く動き出したいタイミング」に発生する作業です。所要時間そのものよりも、このタイミングで事務作業が挟まること自体が機会損失になりやすい性質を持っています。

BEFORE

契約直後の30分が、
毎回そのまま消えていた。

自動化前は、新規契約が決まるたびに手作業で環境を用意していました。Google Drive上にクライアント専用フォルダを作り、決まった構成のサブフォルダを切り、プロジェクト管理シートを作成し、各種管理用ファイルやドキュメントのテンプレートを複製する。さらに複製した各ファイルを1つずつ開き、テンプレート内に残っている会社名をクライアント名へ書き換える作業が続きます。

1社あたりの所要時間は約30分。単体で見れば大きな数字ではありませんが、問題は発生するタイミングでした。契約が決まった直後は、クライアント様の期待値が最も高く、こちらも最短で動き出したい局面です。その瞬間に30分の事務作業が挟まることは、体感以上の機会損失でした。

加えて、手作業である以上、置換漏れが一定の確率で発生します。複製したドキュメントの一部に前のクライアント名が残ったまま共有してしまうリスクは、信頼に直結する問題です。確認作業にも神経を使うため、実際の負荷は30分という数字以上のものがありました。

また、担当者によってフォルダ構成やファイルの置き場所に微妙な差が生まれ、プロジェクトごとに環境がばらつくという副次的な問題も抱えていました。

自動化前
  • フォルダ・シート・ファイルを手作業で作成
  • テンプレート内の会社名を1つずつ書き換え
  • 1社あたり約30分
  • 置換漏れのリスクと環境のばらつき
→
自動化後
  • 企業名の入力だけで環境一式を自動生成
  • 会社名も自動で置換
  • 実質0分
  • 全プロジェクトで構成が統一

図解:契約後の初期セットアップの自動化

SOLUTION

入力項目は、企業名ひとつだけ。

構築したのは、クライアント企業名を入力するだけで、プロジェクトに必要な環境一式を自動生成する仕組みです。入力項目を企業名ひとつに絞ったことが設計上のポイントで、実行する側が判断を求められる場面をなくしています。

実行されると、Google Drive内にクライアント専用フォルダが決まった構成で作成され、プロジェクト管理シート、各種管理用ファイル、必要なドキュメント類が一括で生成されます。

特に効果が大きかったのが、各テンプレート内に含まれる会社名の自動置換です。複製しただけではテンプレート内に元の会社名が残るため、従来はファイルを1つずつ開いて修正する必要がありました。この工程を自動化したことで、作業時間の削減と置換漏れリスクの解消を同時に実現しています。

また、生成される構成が常に同一であるため、どのプロジェクトでもファイルの置き場所が一致する状態になりました。担当者による環境のばらつきが構造的に発生しません。

  • Step 01 クライアント
    企業名を入力
  • Step 02 専用フォルダを
    自動生成
  • Step 03 管理シート・
    ファイルを複製
  • Step 04 会社名を
    自動置換
  • Step 05 プロジェクト
    開始

図解:企業名の入力だけで完了する環境構築フロー

工程 自動化前 自動化後
専用フォルダの作成 手作業で作成・構成 自動生成
プロジェクト管理シート 都度作成 自動生成
各種管理ファイルの複製 1つずつ複製 一括生成
会社名の書き換え ファイルごとに手作業 自動置換
構成の統一 担当者によりばらつき 常に同一構成
置換漏れ 一定確率で発生 発生しない

RESULT

1社あたり約30分が実質0分に。
契約後すぐに本題へ入れる。

1社あたりの初期セットアップ
0分
自動化前
約30分
会社名の置換漏れ
0件

契約後の初期セットアップに要していた1社あたり約30分が実質0分になりました。企業名を入力した時点で環境一式が揃うため、担当者が作業として認識する工程自体が消えています。

時間削減以上に価値があったのが、契約直後にすぐプロジェクトを開始できるようになったことです。従来は事務的なセットアップを挟んでから本題に入っていましたが、現在は契約が決まった直後の打ち合わせから中身の議論を始められます。クライアント様の期待値が最も高いタイミングで、事務作業を挟まずに動き出せる意味は小さくありません。

また、会社名の置換漏れという信頼に直結するリスクが構造的に解消されました。手作業が存在しないため、確認に費やしていた神経も不要になっています。

評価項目 自動化前 自動化後
1社あたりの所要時間 約30分 実質0分
契約後の着手タイミング セットアップ完了後 契約直後から
会社名の置換漏れ 一定確率で発生 0件
プロジェクト環境の統一 担当者によりばらつき 常に同一
確認作業の負荷 全ファイルを目視確認 不要

CHANGE

1社30分が実質0分。
契約件数ぶん毎回効いてくる。

契約後の初期セットアップに要していた1社あたり約30分が実質0分になりました。この削減は契約のたびに発生するため、年間20社なら約10時間ぶんの工数がそのまま消えた計算になります。

テンプレート内の会社名まで自動置換しているため、置換漏れは0件です。前のクライアント名が残ったまま共有してしまう信用毀損リスクが構造的になくなり、全ファイルを目視確認する作業も不要になりました。

契約と着手のあいだにあった準備期間も消えています。従来は環境を整えてから初回打ち合わせという順序が前提でしたが、現在は契約直後の打ち合わせから中身の議論に入れます。全案件で同じ構成の環境が生成されるため、複数案件を並行する際にファイルを探す時間も発生しません。

POINT

削減時間ではなく、
発生するタイミングで自動化対象を選んだ。

POINT 01|入力項目は企業名ひとつだけ
実行する側が判断を求められる場面をなくすため、入力項目を企業名のみに限定。設定画面を開いて条件を選ぶといった工程自体を設けていません。
POINT 02|テンプレート内の会社名まで自動置換
ファイルを複製するだけでは元の会社名が残るため、置換までを自動化の範囲に含めました。作業時間の削減と、信頼に直結する置換漏れリスクの解消を同時に実現しています。
POINT 03|新規契約後すぐにプロジェクトを開始できる
契約と着手のあいだにあった準備期間が消滅。クライアント様の期待値が最も高いタイミングで、事務作業を挟まず本題に入れるようになりました。
POINT 04|「発生頻度 × 1回あたりの時間」で対象を選定
1回あたり30分という数字は大きくありません。それでも優先度を上げたのは、契約のたびに必ず発生し、年間では無視できない工数になるうえ、手作業である限り置換漏れという信用毀損リスクを抱え続ける作業だったからです。
この記事を監修した人
本記事の監修者 芝優作(MIRAINA代表 / AIコンサルタント)
芝 優作 MIRAINA代表 / AIコンサルタント

中小企業向けに、業務効率化・AI導入支援・研修・RAGチャットボット開発を提供。 九州大学大学院でLLMに関する研究にも従事。

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