2026.06.21 公開 LLMOコンサルティング

【導入事例】AI経由のWeb流入を約半年で10件から100件へ、
約10倍に増加。

AI経由のWeb流入を約10倍に増加させたLLMO施策の事例メインビジュアル
事例概要

AI検索・生成AI経由での流入を明確な目標に据えたWeb施策を実施した事例です。取り組み開始時点でAI経由の流入は月10件程度にとどまっており、Web施策の評価指標も従来のキーワード順位が中心でした。生成AIが引用しやすい情報構造への再設計、llms.txtの整備、引用単位でのコンテンツ設計などを段階的に実行した結果、約半年でAI経由の流入が月100件程度まで増加し、約10倍の成長を実現。検索エンジン経由の流入を落とすことなく、新しい流入チャネルを立ち上げることができました。

DATA

クライアント様について

項目 内容
業種 サービス業(Web経由での問い合わせが主要導線)
対象業務 自社サイトの集客・コンテンツ運用
提供サービス LLMOコンサルティング(分析・施策立案・実行支援)
期間 約6ヶ月(継続中)

従来のSEOは一定の成果が出ている一方で、ChatGPTやPerplexityなどの生成AIから流入する経路がほぼ育っていない状態でした。検索行動そのものが変わり始めている実感があり、その受け皿を先に作っておきたいという意図から取り組みが始まっています。

BEFORE

AIに読まれる前提で
書かれたページが1本もなかった。

取り組み開始時点でのAI経由の流入は月10件程度。全体の流入に占める割合としては誤差の範囲で、そもそも計測対象としても意識されていませんでした。

原因は明確で、サイト内のコンテンツがすべて「検索エンジンに読まれること」を前提に書かれていたことです。キーワードを軸に構成されたページは、人間が上から順に読めば理解できる一方、生成AIが「この問いに対する答え」として一部分だけを切り出して引用するには適していませんでした。結論がページ後半にある、主語が省略されている、数値の出典が本文に埋もれている、といった構造が引用を妨げていました。

加えて、llms.txtや構造化データといったAI向けの情報整備が一切行われておらず、サイトがどんな事業者で何を提供しているかをAIが短時間で把握できる入口が存在しない状態でした。競合が同様に未整備だったため、先に着手できれば差がつきやすい局面でもありました。

取り組み開始時点
  • AI経由の流入は月10件程度
  • 全ページが検索エンジン前提の構成
  • 結論が後半にあり引用しづらい
  • llms.txt・構造化データが未整備
→
目指した状態
  • AI経由を独立した流入チャネルに
  • 引用単位で完結する情報構造へ
  • 問い→答えが1ブロックで成立
  • AIが事業内容を即座に把握できる状態

図解:検索エンジン前提から、AI引用前提のWebへ

SOLUTION

「ページ単位」ではなく
「引用単位」でコンテンツを設計し直した。

施策の中心に置いたのは、引用ユニットという考え方です。生成AIはページ全体を引用するのではなく、質問に対応する一部分だけを切り出して回答に使います。そのため、ページの中に「この問いに対する答え」が単独で成立するブロックがいくつあるかが、引用される確率を決めます。

既存コンテンツを一つひとつ点検し、結論を先に置く、主語を省略しない、数値には出典と時点を添える、といった単位でリライトを進めました。人間の読みやすさを損なわない範囲で、AIが切り出しやすい粒度へ構造を組み替えています。

並行して、llms.txtの整備と構造化データの実装を行い、サイト全体の位置づけ・提供サービス・主要な情報源をAIが短時間で把握できるようにしました。さらに、実際にどのクエリで引用されているかを継続的に計測し、引用が発生している領域に追加コンテンツを寄せていく運用に切り替えています。

  • Step 01 引用状況の
    実測
  • Step 02 引用ユニット
    単位で設計
  • Step 03 既存記事の
    構造リライト
  • Step 04 llms.txt・
    構造化データ整備
  • Step 05 引用クエリを
    計測し再投下

図解:AI経由流入を立ち上げるLLMO施策のプロセス

施策領域 具体的な内容 狙い
引用ユニット設計 問い→答えが1ブロックで完結する構造へ 切り出し引用の成立率を上げる
結論の前置 各見出し直後に結論を配置 回答生成時に参照されやすくする
数値の出典明記 数値に出典と時点を併記 信頼性判定で選ばれやすくする
llms.txt整備 事業概要・主要ページ・更新方針を記述 サイト理解の入口をAIに提供
引用クエリ計測 どの質問で引用されたかを継続計測 伸びている領域へ投下量を寄せる

RESULT

約半年でAI経由の流入が
月10件から月100件へ。

AI経由の月間流入数
約100件
取り組み開始時点
約10件
増加倍率
約10倍

約6ヶ月の取り組みを通じて、AI経由の流入は月10件程度から月100件程度へ、約10倍に増加しました。重要なのは、この増加が検索エンジン経由の流入を削って得られたものではないという点です。引用ユニット単位のリライトは人間にとっての可読性も高めるため、既存のSEO流入を維持したまま新しいチャネルを積み増すことができました。

また、AI経由の流入は「すでに課題が明確な状態で質問している」ユーザーが多く、流入後の行動が検索経由と異なる傾向が見られました。件数そのもの以上に、検討段階が進んだ層に届く経路を確保できたことが実務上の価値になっています。

評価項目 取り組み開始時 約6ヶ月後
AI経由の月間流入 約10件 約100件
引用が発生するページ数 ごく一部 主要ページ全体へ拡大
llms.txt 未整備 整備・運用中
検索エンジン経由の流入 — 維持(減少なし)
施策の評価指標 キーワード順位のみ 引用数・引用クエリを追加

CHANGE

AI経由の流入が月10件から月100件へ。
年間では約1,080件の純増。

AI検索・生成AI経由の流入は、約半年で月10件程度から月100件程度へ、約10倍に増えました。月あたり90件の増加は年間に均すと約1,080件の流入増にあたります。

この増加が検索エンジン経由の流入を削って得られたものではない点が重要です。引用ユニット単位のリライトは人間にとっての可読性も高めるため、既存のSEO流入を維持したまま新チャネルを積み増せています。つまり全体の流入に対して純増です。

流入の質にも違いがあります。AI経由のユーザーは課題が明確な状態で質問しているケースが多く、検討段階が進んだ層に届く経路を確保できました。加えて、評価指標に引用数・引用クエリが加わったことで、順位が動かない期間でも施策の前進を数値で確認できるようになっています。

POINT

コンテンツを増やすのではなく、
引用される構造に作り替えた。

POINT 01|引用ユニット単位の設計
ページ単位ではなく、「問い→答え」が単独で成立するブロック単位でコンテンツを再設計。生成AIが切り出して引用できる粒度に揃えることを最優先にしました。
POINT 02|新規記事の量産に頼らない
成果の主因は記事本数の増加ではなく、既存記事の構造リライト。手持ちの資産を作り替えることで、短期間での立ち上がりを実現しました。
POINT 03|SEO流入を落とさず両立
引用されやすい構造は人間にとっても読みやすい構造。検索エンジン経由の流入を維持したまま、AI経由を新チャネルとして積み増しました。
POINT 04|引用クエリの計測を運用に組み込み
「どの質問で引用されたか」を継続計測し、伸びている領域へ投下量を寄せる運用へ。感覚ではなく実測で次の施策を決められる状態を作りました。
この記事を監修した人
本記事の監修者 芝優作(MIRAINA代表 / AIコンサルタント)
芝 優作 MIRAINA代表 / AIコンサルタント

中小企業向けに、業務効率化・AI導入支援・研修・RAGチャットボット開発を提供。 九州大学大学院でLLMに関する研究にも従事。

AI検索から、流入は来ていますか?

引用される構造への作り替えは、
既存コンテンツからでも始められます。

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